感謝、療法士どの
リハビリのイメージは
辛く大変で
地道に努力するものだと思ってた。
たしかにこのリハビリ病院に転院する際
磐田病院の先生からは
リハビリは急によくなるものではない。
毎日続けて1週間が過ぎ
気付いたら、あれ!?出来てる
そういうものだから
けっして焦らないで、と説明をされ
ある程度の覚悟をしてやってきた。
たしかに実際の回復状況に関して言えば
その通りだが
リハビリの時間内に行われる内容は
思っていたのと違っていた。
本人の努力以上に
療法士さんのマッサージ等の
施術のお力によるところが大きいのだ。
例えば理学療法の時間であれば
(歩行を主に担当してくれた)
7~8割がマッサージ等で凝りをほぐしたり
身体を調える時間
残りの2~3割で歩行訓練、だったりする。
また入院が後半に入った頃から
歩行には結局身体のバランスが大切だから
と、麻痺で動かない手のリハビリや
今はエステティシャンさながら
顔、首のマッサージを丁寧にしてくれる。
(右手の麻痺のため、
首から肩が引き連れた感じになっている)
そんな風に患者さんの状態に合わせ
色々な面からアプローチできるよう
彼は年に何度か勉強会に参加している。
学校で教わらなかった
臨床に則したものを学び
リハビリに取り入れている。
もちろんこのお勉強は自費。
自分の身になるんだから、とはいえ
患者の一人としては本当にありがたく思う。
そしてこれだけじゃない。
私はまた最近感動したことが。
理学療法士くんが非番明けで出勤した日
「ちょっとこれ試してみて」と
出したのが足裏のローラー。
私はあの日以来ずっと
右足のしびれと同居している。
今はしびれの強さは少しは和らぎ
範囲は足首から下となってきたが
それを少しでも取ろうとしてくれていて
スゴく固くなってる足裏のほぐしが
課題となっている。
それを自主トレでもできそうなグッズ。
足を前後させるから
膝のトレーニングにもなるから、と。
休みの日にまで
担当患者のことを考えてくれているんだ
って、スゴく嬉しかった。
自室で音楽聴きながら
本を読みながらコロコロしている。
ま、オチとしては、
退院するときは返してね、
欲しかったらLoftとかにあるから
だったけどね(笑)
でも本当に感動もの。
そしてそして
もうすぐ調理実習を見てくれる作業療法士くんも
お休みの日に牛丼屋さんで
頼んだ食事に付いてきた卵を見て、
はたと思ったそうな。
「なかむらさん、卵割れるかな?」
で、自分も左手だけで割ってみたんだって。
実は彼も初めての調理実習。
メニューに困っていたけど
見えたみたい。
調理実習を2回やろう。
1回目で、野菜の皮を剥く
色んな感触の野菜を切る
ジャガイモをつぶす
混ぜる、、、等の
基本的なところにチャレンジ。
メニューはポテトサラダ。
2回目で、なかむらさんが今まで
自宅で作っていたメニューに挑戦してみる。
これはなかむらさんから提案のあった
手羽元の甘辛煮でいいかな、と。
非番明けの日に
そんな提案をしてくれた。
初めての挑戦に
その前までちょっぴり迷い顔だった彼とは
違っていで頼もしかった。
主婦である先輩作業療法士さんにも
相談した事も話してくれて
過去の実績記録にも目を通してくれたらしい。
嬉しかった。
詳しくは書かないけど
言語聴覚士の方も同様
不安なこと
こんな練習をしたいという私に
フレキシブルに対応してくださる。
ライブの成功に大変親身になってくださった。
ありがたいこと。
もちろん彼らはこれが仕事。
だけど改めて思う。
今の私は私一人の身体じゃない。
ある意味、彼らと作った作品だ。
退院してからも大切にしなくちゃ
バチがあたる。
ねっ!
まずはここにいる間頑張る。
退院してからも今の気持ちを忘れずに
頑張る。
彼らが次の患者さんと向き合って
私のことが記憶から薄れても
私は忘れないね、ずっと。
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